元鶴岡八幡宮

 平安時代に源頼義(みなもとのよしより)が前九年の役に赴く際、ここに石清水八幡宮をお祀りしました。これが現在の鶴岡八幡宮の最初の場所となります。そのため由比若宮は元八幡といわれています。

鎌倉と源氏の本格的なつながりはここから始まりました。元八幡は、社殿が大きいとか、日本最古の云々ということもなく、小さな路地に小さく建つ神社ですが、大きな歴史のポイントとなった場所です。歴史で風情を感じられるところは鎌倉の醍醐味といえるかもしれません。

 『東海道中膝栗毛』で知られる十返舎一九は1813年(文化10年)に出版した『箱根 鎌倉 江の島道中記』の中でこのように記しています。
 「若宮ハ、昔、鶴が岡八幡宮、此ところにありしを、頼朝公、今のところにうつし玉ふ。その跡を若宮という。いたって絶景の所なり。」

河内源氏・源頼朝の先祖、源頼義(みなもとのよりよし)は、その子義家とともに「前九年の役」(1051~1062年)において奥州の豪族、安倍氏を討伐しました。京都石清水八幡宮に戦勝祈願をしていた源頼義はそのお礼として1063年、石清水八幡宮をこの地に移しお祀りしました。これがいまの元八幡です。